質問

契約金の残金支払いを入居日直前まで待って欲しいと伝えたところ断られた。

回答

売買契約などでは同時履行として、「売買代金の支払い」と「不動産の移転登記手続き」を同時に行いますが、賃貸借契約においても「同時履行の抗弁権」を主張できるかがポイントです。

「同時履行の抗弁権」には3つの要件を満たす必要があるとされています。


1どちらも何らかの義務を負っている契約から生じた双方の債務が存在すること
賃貸借契約は、家主には借主に物件を引き渡す義務があり、借主には家主に契約金を支払う義務がありますので、これに該当します。
 
2借主の立場からすると家主の履行期「物件の引渡し日」はまだ来ていませんので、この点は要件を満たしていません。

3相手方が自己の債務の履行等をせずに履行を請求してきたこと

賃貸借契約カギ渡し前ですから、履行期はきておらず用件は該当しません。
 
どうしても、入居直前まで費用を用意できないのであれば、その説明をきちんと行う一方で、了解を得るというような方法を検討してみてはどうでしょうか?

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