今年は関東大震災から100年になります。1993年以降震度6以上の地震が増えているデータがあります。多くの方が不安を感じておられると思います。
そこで、今何ができるかを考えてみました。筆者は専門家ではないので、間違いがあるかもしれませんが、気がついたことがひとつあります。それは、建物の耐震性を今一度見直すべきだということです。
===地震の大きさと被害===
地震のマグニチュード順に並べると、1960年のチリ地震M9.5が最大で、1964年のアラスカ、2004年のインドネシア・スマトラ、2011年の東日本地震M9.0、その後もカムチャッカ、チリ、アラスカと環太平洋の地域が続きます。
一方死者・行方不明の数を見てみると、1976年唐山地震M7.8 (中国)24万人、2004年インドネシア23万人、2010年ハイチ22万人、1920年海原(中国)18万人、と続きます。関東大震災M7.8は6番目でした。
驚くべきことにワースト10に4度(唐山、海原、四川、甘粛)中国が入っていました。 中国は地震大国ではないと思われていますが、実は死傷者が最も多いのです。*中国の数字は信用性が低く、実際はこの3倍以上あるとも言われています。
===世界の地震の被害の原因===
何故こんなに中国は地震の頻度の割に、死者・行方不明が多いのでしょうか。
現在の中国はRC造の高層マンションが多くなっていますが、かつてはレンガ造りの耐震性の無い建物がほとんどでした、50年以上前に天津を訪問しましたが、大きなビルは旧日本の建物で、一般の建物はすべて煉瓦造りあったと記憶しています。
トルコやイランなども同様で、マグニチュードが高くないのに地震被害の大きな地域の建物は、日干し煉瓦など耐震性が低いものがほとんどです。
1976年唐山地震は午前3時ごろ寝静まっているなか発災し、レンガの建物の下敷きになって多くの方がなっくなりました。実際の死者は公式の24万人ではなく6万人とも言われています。
近年の日本の地震で倒壊した建物の多くは1970年以上前の建築でした。1995年の阪神淡路大震災で多くのマンションが被災しましたが、倒壊したマンションによる死傷者は少なく、怪我をした人の多くは、家具の転倒によるものでした。
===おそれず、まずは耐震診断を===
2000年以前の木造の建物は必ず、耐震診断を受けるということが大切なことです。耐震診断を受け耐震補強をします。なぜかというと、2000年以前の在来工法の建物には、補強金物が取り付けられていない可能性が高いのです。
そのうえで家具家電の転倒対策などの対策をすると、大きな地震でも命に関わるリスクはとても低くなります。
そして、地震保険の加入を検討しましょう。地震で人生が大きく変わることがあります。地震保険はレジリエンス(復旧性能)には欠かせないものです。