===トラブル解決「鉄筋コンクリート」===
「鉄筋コンクリート」の寿命は、メンテナンスさえすれば120年から150年との研究結果があります。
コンクリートの中性化が終わる時期は120年で、外壁の仕上げがきちんと維持されていると150年の寿命と言われています。
メンテナンスの第一は、コンクリートの中性化を防ぐことです。
中性化すると鉄筋が錆びて膨れ上がり、そこから「爆裂」がおこりコンクリートの劣化で建物が壊れてしまいます。
中性化は二酸化炭素によってもたらされます。つまり二酸化炭素の接触を防ぐことが重要です。
表面の塗膜塗装を定期的(10年〜15年ごと)に、塗り直す工事が必要です。
ひび割れにも注意が必要です。幅0.3mm深さ4mm 以上のクラック(ひび割れ)が見つかったら補修が必要です。
築20年を超えたら、専門家による調査で、アルカリ化の試験や、塗膜調査を必ずするようにしてください。
日本の多くのコンクリート建造物は、これらのメンテナンスを怠り築50年持たなくなっています。
===豆知識「沽券(こけん)にかかわる」===
「沽券(こけん)にかかわる」「沽券(こけん)を保つ」とよくいいます。
プライドや体面にかけて何かを成功させることやメンツを守るときに使います。
実は、この沽券(こけん)は、古くは不動産用語でした。
「沽券」は、土地や家屋などを売買する際、売り手から買い手に渡される売買成立の証文を指しています。
現代で言う権利書のようなものです。「「沽」の漢字は「値打ち、売る、買う」の意味だそうです。
時代のながれに伴い、沽券は証文だけではなく売値そのものをしめすようになりました。
江戸時代には、沽券の価値はそのまま所有者の価値として認識されていました。そして明治になると、「沽券」は人の値打ちや対面を指す言葉として定着していった。
===よくあるお問い合わせ「賃貸マンションの貯水槽」===
質問
賃貸マンションの貯水槽が、古くて外に汚れや変色があります。問題はないのでしょうか?
回答
貯水槽には、FRP製、ステンレス製などがあります。最も多いFRP製の場合の耐用年数は15年〜25年です。
私達の調査では、30年も更新していない貯水槽が数多くありました。
劣化は紫外線や水道水の塩素などが原因で、色が変わったり、錆が発生します。
年1回の義務付けられている水質点検に問題がなければ、更新しない方がほとんどです。
これでは、安心安全な暮らしとは言えません。
しかし、目に見えない劣化が、大きなトラブルを起こす可能性もあります。定期的な更新は必須です。
多くの自治体では、貯水槽水道から直結給水への変更を薦めています。直結給水に変えれば、貯水槽のメンテナンスも不要となります。