新型コロナの制限がなくなり、半年前まで、見かけなかった外国人観光客を見かけることが多くなったと感じる人は少なくないと思います。今の日本は世界で最もリーズナブルな価格で観光できる国です。
今はアメリカでは、コーヒーとハンバーグの昼食が1,400円(10ドル)、日本なら500円ですみます。タイの日系の工場に機械のメンテナンスに行く人によれば、3年前に比べて倍の経費がかかるとのことです。

NEWSでは物価高を報じていますが、実は今日本は物価が安くて暮らしやすい国です。給料は低いですが?

===京都や奈良だけではない===

外国人のなかでもインドネシア、マレーシアや中近東の人は、日本の自然を楽しみたいという人が多いようです。
ムスリム(イスラム教徒)は偶像礼拝を禁じられていますので、建物は問題ないのですが仏像は敬遠します。つまり京都や奈良の観光ではなく、むしろ自国にはない自然環境を肌で感じたいということのようです。
つまりは、日本のどこにでもある里山を求めて来日しているのです。

地方には何もないと言われますが、何もない自然が今一番貴重であると気付くとそこに大きな可能性を見つけることができます。東京の奥多摩の空き家をリフォームしてゲストハウスにすると、ハイキングを楽しむ外国人が多く訪れるようになったとのことです。

===おもてなしは親日家を増やす===

治安が良くて、清潔で、食費が安い日本の観光で、日本のおもてなしの心に接すると、どんな人も日本が大好きになります。
その人々が増えることこそが、次の時代の日本の基盤になると考えています。親日家が増えると日本と交流したい人が増えます。
その波及は日本酒の輸出にとどまらず、日本の農業生産品の輸出が増えます。

===空き家を買った外国人===

観光だけではありません。私共の理事の一人が、管理している空き家を見回っていた時、外国人らしき人が近寄ってきて、あの家に誰も住んでいないのなら借りたいと言ってきたそうです。
ちょっと心配だけど、近くで働いている東南アジアのひとで安心できそうなので、貸すことにしたとのこと。それからしばらくして、その外国人は、その空き家を売って欲しいと言ってきました。
誠実な仕事ぶりが認められ永住することもできるようになったので、家が欲しいということでした。家族と日本に永住するようです。

===外国人就労の制度===

これまでは、外国人就労者といえば特定技能実習の制度が中心でした。これには問題も多く批判されてきました。
この制度は特定技能制度にあらためられ、本格的に外国人就労者を受け入れるようになります。この制度では滞在年数も上限がなくなり、家族を呼び寄せて暮らすことも可能となります。

そこで、必要となるのは住まいです。木造住宅は30年で建て替えられますが、きちんとリフォームすれば、50年〜100年とすみ続けられます。空き家の一つの活用ではないでしょうか?