災害は必ず発生するにも関わらず、人はそれを信じたくないようです。大きな災害が起きたとき「長年住んでいるが、こんなことが起きるとは思わなかった」と言います。
科学技術の発達で、災害に対する対応力は強くなっているにも関わらず。被害は年々大きくなっているような気がします。
むしろ科学技術の発達が、人は自然への恐れをなくし「こんなくらいは、大したことない、今までも大丈夫だったのだから」というバイアスを強くしてきたのかもしれません。
===ハザードマップの種類===
災害の場所と被害頻度を予測し、その災害の範囲をマップ上で表したのが「ハザードマップ」です。「洪水」「内水氾濫」「高潮」「津波」「土砂災害」「火山」などの種類があります。長年の研究と調査を重ねて作られたのがハザードマップです。危険性を知っておくと、イザというときに対応できます。
「ハザードマップ」には、それぞれ役割があります。「内水氾濫」は都市であれば、あらゆる場所に危険があります。雨水の排水処理能力には限界があります。
1時間雨量が50mmを超えると内水氾濫が起きる可能性があります。また土砂災害を誘発します。天気予報で豪雨の可能性があれば、準備ができます。
「地盤サポートマップ」というWEBサイトでは、「地耐力」「地質」「地震の揺れやすさ」「洪水の可能性」などが、ひと目でわかります。建築や改築ではどれくらいの強度が必要かがわかります。
===「ハザードマップ」と不動産業===
自然災害の危険をあらかじめ知っていれば、「大家さんには、補強の提案ができます」「入居者には、緊急時の避難場所をお知らせできます」。その行動は、地域の信頼をえることができます。
売買・賃貸の仲介だけが不動産業ではありません。地域貢献してからこそが、地元密着のビジネスになります。
===建物検査士・地震保険調査士・認定火災保険調査員の役割===
自然災害への、事前の備えとして「住まいのカルテ」の作成を提案しています。建物の現在の問題点を把握して、万一のときのために保守・補強をしておきます。
また「住まいのカルテ」は、災害にあったとき、損害保険の補償を正しく請求するときにも役立ちます。作成方法は「建物検査士」の講座で学んでいただけます。
建物検査士は、日頃から地域の住まいにも注意を払い、「住まいのカルテ」の作成をおすすめしましょう。